グローバル

【学生インタビュー】いろいろなグローバル教育プログラムに挑戦して

「世界各地や地域社会の課題解決のために、周囲の人々と一緒に考え、協働できる人」が求められる時代。
昭和女子大学は「すべての学生に、グローバルに学ぶ機会を」という方針を掲げ、多彩で多様なグローバル教育プログラムを展開しています。
新しいことへチャレンジするこの季節、3年間で複数のグローバル教育プログラムに挑戦した学生に体験と学びを聞きました。

お話を聞いた方

日本語日本文学科4年 殿岡万季さん

 
(参加プログラム)
●1年後期:留学生の日本語会話パートナー
●1年春休み:留学生が円滑に大学生活を始めるお手伝いをするホストシスター
●2年前期:2回目の日本語会話パートナー(オンライン)
●3年夏休み:協定校ソウル女子大学校韓国語研修(オンライン)
●3年夏休み:チェンマイ大学ビジネス研修(オンライン)
●3年後期:日本語を学ぶ海外協定校の学生とオンラインで学び合うLEPP(Language Exchange Partner Program)

 

韓国人と仲良くなりたい気持ちから日本語教育に興味を持つように

— 日本語日本文学科で、ずいぶん多くのグローバル教育プログラムに参加していますね?
 
 大学からの案内で「日本語会話パートナー*1」という仕組みを知り、もともと韓国ドラマが好きだったので韓国人と仲良くなっていろいろ話してみたいと思い、韓国人留学生とパートナーになりました。 3か月ほど学内で日常会話を交わし、一緒に食事に行ったり寮で韓国料理をご馳走になったり楽しく過ごしました。その中で、文化に違いがあることや、文化の違う人に日本語を説明する難しさを知り、日本語教育に興味を持つようになりました。そこで、もっと韓国文化を学び、適切に日本語を説明できるようになりたいと、春休みに韓国の留学生の「ホストシスター*2」に参加し、2年次の4月からは日本語教育学を履修しました。2年の前期に再度韓国人学生の日本語会話パートナーに応募して韓国の方との交流を深めつつ、日本教育学を実践していったわけです。
 

*1<日本語会話パートナー>
●留学生と日本人学生がパートナーとなり、週1回程度、学内で会って日本語で会話する(対象留学生は日本語能力中級程度)
●留学生の日本語上達をサポートするのはもちろん、日本人学生も、日本語を再確認し、パートナーの国への理解を深められる。
●期間:約3か月

*2<ホストシスター>
●海外協定校からの留学生が、円滑な大学生活を始められるようサポートをする
(例:来日時の出迎え、大学案内、区役所などへの付き添い、携帯電話契約・銀行口座開設等の手伝い、大学生活全般のサポート等)
●対応:基本的に日本語
●活動期間:前期 3月末〜8月/後期 9月末〜2月
●諸手続きのサポートを伴うので、社会システムの違い、文化の違いを学びやすい

— 文化や言葉の違いで印象に残っていることがあれば教えてください
 
 例えば、韓国語で「センガッポダ(생각보다)」という言葉があります。直訳すると「思ったより」という意味なのですが、韓国語の「センガ」には「思う」と「考える」の両方の意味があるんです。「考えたより、と訳しても良いか?」と訊ねられた時、違いをどう説明すればいいのか悩みまして・・。取り敢えず「思ったより」の方が気軽なニュアンスだと説明しましたが、日本語の「思う」と「考える」には距離があるのに対し、韓国語の「思う」と「考える」はかなり近いみたいで、言葉の背景には考え方や文化があることに気づかされました。
 また、よくニュースで韓国の大学受験の様子を見て、「何故そんなに一生懸命に?」と思っていたのですが、中高は抽選で学校が決められ、試験による選抜は大学だけなんだそうです。さらに学歴重視社会の影響もあり、自分の力で将来を勝ち取る唯一の機会だからあんなに一生懸命なのだと納得が行きました。
 

韓国語で学ぶ、英語で学ぶ経験を求めて

— その後、ソウル女子大学校やチェンマイ大学のプログラムを受講されたのは?
 
 日本語会話パートナーやホストシスターは日本語で日本語を説明するのがメインだったので、今度は韓国語で韓国語を学ぶ側に立ちたくて「ソウル女子大学校韓国語研修*3」を受講しました。
「チェンマイ大学ビジネス研修*4」は、在学中に海外大学の教授による専門領域に関する本格的な英語の講義を受けたかったこと、今まで深く学んだことのないSDGsが研修テーマになっていたことに魅力を感じました。
 オンラインとはいえ両方の研修期間が重なるので受講を迷ったのですが、このチャンスを逃したくなくて、思い切ってチャレンジしました。
 

*3<ソウル女子大学校韓国語研修>
●毎年行われる3週間の集中プログラム(2021年度はオンラインにて8/23〜9/17の午前に開講)
●修了者は「海外語学演習」2単位取得
●対象:全学科
※今後も研修は継続しますが、状況により内容が変わる可能性があります。

*4<チェンマイ大学ビジネス研修>
●タイのビジネスを学ぶ2週間の集中プログラム。
(2021年度はオンラインにて9/6〜17の午後に開講)
●修了者は「ビジネス特別演習B」1単位取得
●対象:全学科2年生以上(TOEIC550点程度の英語力)
※今後の開催は未定です。

 
— 夏休み中とはいえ、言語の違う2種類の研修を受講するのは大変だったのでは?
 
 研修が重なった2週間は、午前中はソウル女子大のプログラム、午後はチェンマイ大のプログラムというスケジュールで、特にソウル女子大は、ほぼ毎日映像やプリントの課題があり大変でした。韓国語は勉強していたのですが、3コマ韓国語を聴き続けて理解し、先生や他の学生たちと韓国語で質疑応答やディスカッションをすると耳と頭が疲れてしまい・・。結局課題は、チェンマイ大の講義の後、夕方から夜にかけて取り組みました。
 チェンマイ大のテーマは、SDGsの12番目のゴールである「作る責任・使う責任」でした。製造側の責任や消費者の購買・廃棄行動、携帯電話のレアメタルなど、実例を中心にした講義はとても興味深かったです。例えば野菜などを育てる際に殺虫剤を使えば、手軽に虫食いの無いきれいな野菜が作れますが、殺虫成分は大地に残ったり空気に混じったりして、やがて他の生物や人間の体に入ります。目先の利益を考えるだけでなく、長期的で広い視点・総合的な視点の大切さを学びました。
 またチェンマイ大では隔日で、講義後に現地の学生とオンラインで気軽な会話が楽しめるグローバルカフェが開催され、いろいろな話ができたのも有意義でした。最初はタイ語の影響が残る英語が聞き取りにくかったのですが、向こうからすれば私の英語もきっと同様で、それも良い気づきだったと思います。
 今回はオンラインでしたが、韓国もタイも、状況が許すようになったら、実際に行ってみたいです。
 

ソウル女子大学校の修了証

チェンマイ大学の修了証

 

バックグラウンドから考える大切さを学ぶ

ー 3年後期に、LEPPに参加されたんですね。
 
 はい、韓国語研修を受講してますます韓国を理解したい、せっかく学んだ韓国語を忘れたくないという気持ちが強まり、LEPP(Language Exchange Partner Program*5)でソウル女子大の学生と週1回ほど、オンラインで韓国語・日本語を交えて話すようになりました。
 パートナーは、他国の人とコミュニケーションをとる時には互いの国の歴史を大切にすることで理解が深まると考える思慮深い人。私も日本語会話パートナーやホストシスター、韓国語研修などを経て、言葉の上達だけでなく、韓国という国への理解も少しは深まっていたので、両国の歴史や文化のこと、いま考えていること、将来のことなど、日常会話にとどまらない深い話もできました。プログラム期間はもう終了しましたが、今も毎週オンラインで交流を続けています。

*5 <LEPP(Language Exchange Partner Program)>
●日本語を学んでいる海外協定校の学生と、本学の学生が週1回1時間程度、1対1のオンラインで互いの言語や文化を学び合う
●対象言語:英語・中国語・韓国語から選択
●活動期間:前期 5〜7月/後期 11〜1月

 


LEPPのパートナーとなった韓国・淑明女子大学校生。尊敬できる人です。

 
 他の学生にも韓国のことをもっと知ってもらいたくて、LEPP仲間とイベントを開催しました。イベントを開催したLEPP仲間との絆も深まりました。


 

各国の文化や歴史を理解してグローバルを考えよう

ー 多彩なプログラムを通して学んだものは何でしょうか? 昭和女子大学が提唱する「夢を実現する7つの力」についてはいかがでしょう?
 
 日本人同士の交流では得られない気づきが多かったです。日本人とは、日本語とは、日本文化とは、それらが世界からどんな見方をされているのか、外側から見る習性が付いたように思います。各国の人々もそれぞれの文化や歴史といったバックグラウンドを持って考え、話すことが分かりました。これから私たちは日本人だけではなく、さまざまな国の人と一緒に働くことになります。相手のバックグラウンドまで理解し、協働できる道を探れば、お互いに気持ちよく働けるのではないかと思います。
 7つの力については、改めて考えると「グローバルに生きる力」「外国語を使う力」「コミュニケーションをとる力」は言うまでもなく、オンライン研修に参加することで「IT」もずいぶん使えるようになったと思います。もちろん、プログラムに参加する中で「問題を発見し目標を設定する」必要もありました。
 私は高校までは引っ込み思案だったのですが、最初に日本語会話パートナーになってから、気づいたら次々と「一歩踏み出して行動」できるようになっていました。「自分を大切にする力」は、自分という人間を言語・歴史・文化などバックグラウンドまで含めて外側から見て考えられるようになったことに通じるのではないでしょうか。
 こんなにたくさんのことを学べ、成長させてくれたグローバル教育プログラムを、ぜひ多くの学生の方にも体験してもらいたいです。
 
ー 卒業後は、どのような道を考えていらっしゃいますか?
 
 アルバイトしていたビジネスホテルには、韓国やベトナム、ネパールなど多彩な国の方々が働いていました。皆さんホスピタリティにすぐれた優秀な方たちで、私もグローバル教育プログラムの経験と日本語教育学の学びを生かして彼らの文化や仕事ぶりを尊重し、日本語の難しさを考慮しながら滞りなく仕事を進めていました。そんな時に一昨年、Go Toトラベルがスタート。日本人の私にも難しい日本語書類の処理に彼らが苦労するのを目の当たりにしました。
 こうした経験も踏まえ、日本人同士でも海外の方との協働でも「AIがやれる仕事はAIに任せ、人はその人にしかできない仕事に集中する」仕組みをもっと進めたいと考えるようになりました。そのためにITや人材、コンサルティング等の業界に進みたいと思っています。こうして課題を解決する新しい仕組みを考えて社会に貢献したいと思えるのも、具体的な方向性を見出せたのも、グローバル教育プログラムで多くの経験をし、いろいろ考えられたおかげだと思います。


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