昭和学報

特別記念講演会「アーキビストの未来像〜記録を守る、未来に活かす〜」への思いを聞く

札内茜
歴史文化学科の学報委員。趣味は音楽鑑賞とゲーム。
 昭和女子大学は2022年度に大学院にアーキビスト養成プログラムを開講するのを記念して、2021年9月18日、国立公文書館前館長加藤丈夫氏による特別記念講演会「アーキビストの未来像〜記録を守る、未来に活かす〜」を開催します。歴史文化学科の野口朋隆准教授に講演会を企画した狙いを聞きました(敬称略)。

アーキビストとは?

 みなさんは「アーキビスト」という職業を知っていますか? 
 アーキビストとは、永久に保存すべき記録を収集・分類・管理・保存し、かつ評価・選別、公開サービスに関わることまでを担う専門職員です。アーキビストが働く現場は、文書館、博物館、図書館など様々で、設置主体となる組織も官公庁、地方自治体、企業、学校などがあります。

Q.なぜ、アーキビストについての講演会を企画したのですか?

野口)欧米におけるアーキビストは記録管理のスペシャリストとして広く知られるとともに高い社会的地位が与えられています。ところが、日本では、まだまだ知らない人も多いと思います。昭和女子大学では2022年度から歴史文化学科(歴文)や大学院にアーキビストに関する資格や科目を設置します。「昭和女子大学認定アーキビスト資格」を取得したり、大学院では国立公文書館が認定する「認証アーキビスト」資格に関する要件を取得できるようになります。資格取得を目指すきっかけとともに、アーキビストそのものを知ってもらえればと思っています。

Q.講演会で注目して欲しいところは?

野口)ご講演いただく加藤先生は、今年3月まで国立公文書館の館長をされていました。加藤先生は「認証アーキビスト」資格の導入を進めてこられた第一人者であり、先生が現場で考えてこられたことや、広い視野からアーキビストの役割に関して聞けるまたとない機会だと思います。アーキビストは私達の生活にも密接に関わる社会的意義の高い大事な仕事であることを分かってもらえればと思います。

Q.なぜ、公文書管理を担うアーキビスト資格を歴文に導入するのですか?

野口)アーキビストは歴文で学ぶ専門性と深く関わっています。特に歴史系の人は卒論でも文字史料を扱うと思いますが、アーキビストは公文書・記録類以外にも古文書の発掘や散逸を防いだり利用を促進するための活動を行います。また、アーキビストは未来に記録を残すという点で、文書以外、写真、ビデオ、デジタルデータなど様々な媒体を取り扱います。歴文で学んだことを活かした資格・仕事として期待できます。また図書館司書や学芸員とも関連する資格であり、歴文生以外、日文や他学科の学生も取得を目指してもらえればと思います。

Q.大学院で取得できる「認証アーキビスト」資格とは?

野口)「認証アーキビスト」は国立公文書館が認定する資格です。認定の要件には「A知識・技能」、「B職務経験」、「C調査研究能力」が必要です。大学院では、このうちのAを取得できます。また、Cについても大学内の研究雑誌へ投稿することで取得でき、社会人の方でBをお持ちであれば、すぐに申請して「認証アーキビスト」資格を取得できるということです。
 これに対して、「昭和女子大学認定アーキビスト」は、上記のような条件は必要ありませんので、すぐに履歴書に書くことができます。

Q. 大学院に社会人向けコースを設置することについて

野口)現在、MLA連携(博物館、図書館、文書館)の在り方が自治体や大学などで大きな課題となっています。アーキビストは記録類の選別・管理・閲覧を担うことから、社会での重要性が高まっています。
 当大学院では学芸員、図書館司書とともにアーキビストの資格を取得して、現場で考え実践できる人材の育成を目指しています。
 今回の講演会は一般の人も聞けます。終了後には任意参加の説明会もあるので奮ってご参加ください。

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