昭和学報

ハイブリッドと対面授業に揺れる学生の声

日高 彩貴
歴史文化学科2年の学報委員。「人に伝える」ことに魅力を感じて入会。好きなことは、夜景や風景、おいしいランチを写真におさめること。ブラックコーヒーが飲めるように特訓中。

 
 昭和女子大学では、新型コロナウイルスの影響で2020年度前期はオンライン授業を基本に、後期は十分な感染防止策のもと一部で対面授業が開講された。学生が対面・ハイブリッド授業をどう受け止めたか、新年度の授業への期待などについて、アンケートを行った。コロナの感染抑止がなお見通せない中、揺れる学生の立場が明らかになった。
 

アンケート調査の概要

 今回のアンケートは、学報委員会として全学科を対象に1月23日~2月15日まで、オンラインのフォームで回答を求め、対面授業の実施状況を把握し、意見を収集した。口コミなどで協力を呼びかけ、1年生90人、2年生66人、3年生27人、4年生7人、合計190人の回答が得られた。(質問内容はページ下参照)

 

(1)対面・ハイブリッド授業の実施状況の把握

対面授業の通学に拭えない感染リスクへの不安

 回答した学生の83.2%が実家から通学している。20年度後期は対面授業が平行して行われ、半数51.1%が対面授業を体験していた。
 ただし、大学に通った回数は、週1回が66%と最も多く、週2回が24.7%と日数は限定されていた。
 対面授業について、悩んでいる学生も少なくなかった。対面授業で「大変だ」「不安だ」と感じることを3つまで聞いたところ、「電車通学での感染リスク」が最も多く、64%が感染を不安に感じていた。次いで「通学費がかかる」ことも57.7%が負担に感じていた。対面授業とオンライン授業が同時に行われたため、対面授業を受けつつ「大学でオンライン授業を受けるための環境整備(教室やパソコンなどインターネット接続端末の用意)」が必要だったことが3番目に多い47.7%が大変だったと回答した。
 また、「生活リズムを整えること」にも多くの回答が寄せられた。対面授業の受講回数が少ないため、通学定期を購入している学生は、23.9%と少なかった。

(クリックして拡大)
 

(2)実施に伴う意見・戸惑う学生

対面授業の必要性は認めつつも、オンライン授業を支持

 コロナの感染予防がなお見通せていないなか、コロナ禍を前提とした授業形態について、学生の気持ちは大きく揺れ、困惑していた。
 「コロナ禍の授業形態はどれが望ましいか」との問いに、60%がオンライン授業と回答し、ハイブリッド授業を選んだのは35.8%だった。学生はコロナ禍の授業形態としてオンライン授業が望ましいと考え、次いで対面とオンラインの組み合わせが望ましいと考えていた。対面授業と答えた学生は、わずか4.2%だった。
 一方で、「コロナ禍の授業形態として、対面授業の必要性はあるか」との問いには、「部分的に必要な授業もある」との回答が67.4%と圧倒的に多い結果となった。「ある」は13.7%、「ない」が18.9%だった。
 コロナ禍での授業形態としてオンラインが望ましいとしつつ、学生は部分的に対面授業の必要性も認めているといえよう。
 「大学での授業において大切だと思うこと」を3つまで選択してもらうと、回答が集中した項目が2つあった。「学生と先生とのコンタクト(アドバイスがもらえる環境)」(64.7%)と「学習度」(52.1%)だった。この2つの項目が大きく反映される対面授業は必要であるといえるだろう。
 一方で、望ましい授業形態の理由を問うと、「感染リスクがないから」(67.9%)、「通学にかかる時間を勉強または自分の時間に使えるから」(60.5%)という理由が圧倒的に多く、オンライン授業または、対面との組み合わせを選択していた。
 学生は、導入されたオンライン授業によって効率的に学習できるプラスの部分と対面授業における感染リスクの不安というマイナス面の間で揺れていることがわかった。

アンケートに寄せられた声(一部抜粋)

  • 移動時間を考えながら授業を組むのが大変でした。
  • 自宅で学習できるのはとても楽だが、友達と学びを深める機会が減ったのは残念に思う。
  • 一日の中で対面授業とオンライン授業が混合していると、少し混乱してしまう。
  • オンラインと対面が一日に混在してしまうととても授業が受けづらい。学校でのオンライン授業だと、発言がしにくい。
  • 先生は、対面で参加する人とオンラインで参加する人の両方を確認しながら授業を進めたり、オンラインに問題があった場合、対応しなければならなくなったりするので、負担が大きいのではないかと感じた。

 
 全学科を対象としたアンケートを実施した結果、様々な意見を知ることができた。学生は、対面授業の必要性を理解しているうえで、新型コロナウイルスに対する不安や時間の有効的な活用方法を考え、ハイブリッド授業に賛否両論の意を示している。さいごに、アンケートに協力してくれた全学生に感謝致します。
 

[「ハイブリッド授業に関するアンケート」の質問内容]
質問1:学年を教えてください。
質問2:大学にはどこから通っていますか。
質問3:対面授業を受けていますか。「受けていない」方は、質問8に進んでください。
質問4:週に何回学校に行っていますか。
質問5:通学定期は購入していますか。
質問6:対面授業とオンライン授業の両立についてどう思いますか。
質問7:対面授業で特に「大変だ」「不安だ」と感じることを3つ教えてください。
質問8:コロナ禍の授業形態はどれが望ましいと考えますか。
質問9:その理由を教えてください。特に大きな理由を3つ選択してください。
質問10:コロナ禍の授業形態として、対面授業の必要性はあると思いますか。
質問11:大学での授業において、何が大切だと思いますか。特に大切だと思うことを3つ選択してください。
質問12:ハイブリッド授業に対して何かご意見がありましたら教えてください。
質問13:いただいた回答は、『昭和学報』に掲載してもよろしいですか。

 

関連リンク

学生から見た“ハイブリッド”授業3つの課題


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