昭和女子大学で3月13日午後1時半から、オンライン公開講座「日本酒学への招待 〜新潟大学『日本酒学』の挑戦〜」が開かれます(参加無料)。主催団体である「新潟の日本酒と燕地方の魅力を探る」プロジェクトメンバーに、活動内容と日本酒学についてインタビューしました。
「新潟の日本酒と燕地方の魅力を探る」プロジェクトの食安全マネジメント学科4年矢倉有莉さん、ビジネスデザイン学科3年丸岡梨湖さんに話を聞きました。
矢倉)首都圏で日本酒の魅力が伝わりきれていないことがもったいないと感じたためです。去年の9月、身近な女子大生40人に「日本酒に関する意識調査」を行った結果、地方産の日本酒の飲酒習慣がない人が多いことがわかりました。
私もそうでしたが、日本酒は他のお酒と比べても「日本酒をのもう!」と思うまでの心のハードルが高い印象があります。そこで、新潟大学で研究されている「日本酒学」という、飲む以外の、学問としての切り口から日本酒を広めることで、もっと日本酒が馴染みのあるものに、ゆくゆくは日本酒を飲む機会に繋がって欲しいというのが、プロジェクトのきっかけです。
丸岡)印象に残ったのは、料理とのペアリングです。例えば、白ワインは魚と一緒に合わせて飲むことが多いと思います。しかし、成分分析をすると、白ワインには魚の生臭さを引き立ててしまう成分が含まれているそうです。実は、魚には日本酒が成分的にもいちばん合うそうです。そこから「日本酒ってそんなに可能性が広いんだな」ということを知ることができました。その後、初めて日本酒と一緒に魚を食べましたが、知識を知った上で日本酒を飲むと、さらに色々考えられるな、と感じました。
リモートで交流を深めている様子
丸岡)そうですね。私自身、お酒を飲めなくても楽しめたので、楽しめると思います。私の勝手な思い込みですが、大学生って「何を飲むか」というよりは「ただお酒を飲む」という目的で、お酒を飲んでいる人が多いのではないかなと感じています。ですが、日本酒について先に知識を知ってもらうことで、お酒を飲んだ後に知識を知るのではなく、知識を知ってから飲むという、お酒を飲む目的自体も変わるかな、と思いました。
表参道にある新潟県のアンテナショップ
様々な日本酒が気軽に楽しめる
矢倉)昭和女子大学の学生にはぜひ聞いてもらいたいと思っています。田んぼも身近にないようなところにずっと暮らしていると、なかなか日本の食文化について知るきっかけに出会えない気がします。そのような中でも同じ日本のなかで「日本酒」という、日本に昔から根づく食文化を今の時代に合わせて適応させ、守り続けている人や活動があることを知るきっかけをつくりたいです。
丸岡)私もやはり学生に一番知って欲しいと思います。日本酒は「日本」という国の名前が入っているくらいなので、それほどすごいお酒だということを知ってもらいたいです。
矢倉)既存の現代ビジネス研究所・燕三条プロジェクトから派生したものです。今年はコロナ禍で「現地研修を行い、ヒアリングする」という活動ができなくなってしまいました。そこで、現地で開催されている「新潟の日本酒の購買量をあげる施策を考える」オンラインワークショップに参加しました。このワークショップで考えた施策を実行するため、臨時で急遽うまれたのが本プロジェクトです(笑)ワークショップ自体は学生4名で参加させていただきました(国際学科の3年生と現代教養4年生)。
丸岡)大変でした。ただ、お互いが違う学科だったため、いろいろなアイデアや意見が出て面白かっです。
矢倉)来年度に関してはまだ何も決まっていませんが、プロジェクトが継続してほしいと思っています。
丸岡)続けられたらよいですが、今年度で4年生が抜けてしまい、私1人になってしまうので、もう少し参加して欲しいなと思いました。
この取材を通して、日本酒の奥深さについて知ることができました。加えて、国名が入り、日本の食文化の一つであるのにも関わらず、知らないことが多いと感じました。新たな日本酒の魅力について、もっと知識を深めていきたいと思います。
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